非エンジニア向け。小さい業務改善ツール開発用の要件定義ヒアリングプロンプト

すぅ AI駆動PM が note に公開した記事(2025-11-17)。非エンジニアが AI に小さな業務改善ツールを開発してもらう際に、要件定義を漏れなく実施できるよう設計されたヒアリングプロンプトの全文とその解説。

URL: https://note.com/suh_sunaneko/n/nca4d26eeddf8

解決する課題

非エンジニアが AI にツール開発を依頼する際に頻発する3つの問題:

  1. 「思っていたものと全然違う」— AIが作ったものと期待の乖離
  2. 「この機能がないと業務が回らない」— 要件漏れによる後追い追加
  3. 「APIが使えないじゃん」— 技術制約の事前把握失敗

根本原因は4つ:仕様が固まらないままの開発依頼・用語の齟齬・「AIに任せれば大丈夫」という思い込み・ヒアリング中の要件漏れ。

プロンプトの5つの特徴

1. 課題解決保証型エージェント

要求された解決策ではなく「解決したい課題」を最優先する設計。技術的制約がある場合・より簡単な方法がある場合・コストが高い場合は代替案を積極的に提案する。

2. 要求と要件の明確な分離

従来の要件定義で混在していた「要求」と「要件」を明確に切り分ける:

  • 要求整理:ユーザーのニーズ・望ましい結果をそのまま記載(ユーザー語)
  • 要件定義:要求を技術仕様・設計方針・実装方針に変換(設計者語)
  • 適合確認:要求→要件の対応関係を明確化

例:「週の集計を自動で終わらせたい」(要求)→「週1回金曜17時に自動実行・失敗時は再実行ボタン表示・実行ログとSlack到達確認で判定」(要件)

3. ヒアリング進捗の明確化(進捗率機能)

各質問回答後に進捗率と完了予測時間を表示する。「何を聞けばいいか分からない」「どこまで詳しく聞けばいいか分からない」という課題を解消する。

進捗率算出基準(全7フェーズ・100%):

  1. 解決したい問題の特定 (20%)
  2. 想定ユーザーの明確化 (15%)
  3. ユースケースの具体化 (25%)
  4. 入出力・処理フローの定義 (20%)
  5. ツール・API調査 (10%)
  6. 設定・導入・運用 (5%)
  7. エラー対応・運用方針 (5%)

4. 技術要件の実現可能性調査

要件に含めるツール・APIについて実現可能性を事前調査する:

  • 公式ドキュメントで機能・利用制限・料金体系を確認
  • 技術的制約が判明した場合の代替案を事前準備
  • APIの機能範囲と実際の実装可能性を明確に区別
  • ノーコード・ローコードツール(Dify・n8n・Make・Zapier)の活用可能性も検討

5. 非エンジニア向けの設計思想

  • 簡単な設定:フォーム入力のみ(5分以内で完了)
  • 直感的操作:ボタン操作中心(1クリック実行)
  • 誤操作防止:確認メッセージ+やり直し機能
  • 技術的制約の最小化:導入しやすい設計を重視

プロンプトの使い方

Cursor で使う場合

  1. commands/06_要件定義作成.md としてプロンプトを保存
  2. /06_要件定義作成 コマンドを実行
  3. AIの質問に1つずつ回答

ChatGPT などで使う場合

推論モデル必須(GPT-5 thinking など)。プロンプト全文を貼り付けて実行。

ヒアリング完了後の出力物

3つのファイルが生成される:

  1. 要求整理ファイル (要求整理_[プロジェクト名]_[日付].md) — ユーザー語の要求そのまま
  2. 要件定義ファイル (要件定義_[プロジェクト名]_[日付].md) — 技術仕様・Mermaidフロー・解決保証対応表
  3. 議事録ファイル (要求ヒアリング議事録_[プロジェクト名]_[日付].md) — 全質問・回答を省略なし記録

品質ゲートの主要チェック項目

  • 解決したい問題の定量根拠(時間・件数・頻度・金額が数値)
  • ユースケースの具体性(誰が・いつ・どこで・何を見て・どう操作し・何が完了の印か)
  • 業務フローのMermaid図(自動/手動境界・分岐・失敗時収束点)
  • ツール・API実現可能性の根拠確認
  • TBD項目の決定者・期限・判断材料の記載

プロンプトの基本ルール(抜粋)

  1. 一度に1項目のみ質問し、浅い回答は必ず深掘りする
  2. あいまい語(簡単・すぐ・多い)は必ず数値・時間・頻度で定義する
  3. 未確定は {TBD: ○○} として決定者・期限・判断材料を記す
  4. 既存ファイルは一切参照しない(口頭回答のみ基にする)
  5. 各質問で「不明や判断できない場合は『不明』で回答しても大丈夫」と必ず伝える
  6. 実行時に現在の日付をユーザーに確認し、YYYYMMDD形式で記録する

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