日本の医療保険制度
日本の医療費財源と保険の仕組み。武内和久・山本雄士(投資型医療 医療費で国がつぶれる前に)によるデータ整理が基礎。
財源の内訳
医療費の財源は3つに分かれる:
| 財源 | 比率 |
|---|---|
| 保険料 | 49% |
| 税金 | 38% |
| 患者自己負担 | 13% |
「国が払っている」という誤解:税金分の38% + 保険料分の49% = 87%が国民自身の負担。「国の負担」という表現は実態を隠している。
保険者の構造
- 日本には約 3,000 の保険者(健康保険組合・国民健康保険等)が存在
- 各保険者が独自に保険料率を設定してお金を集める
- この集めたお金の総計が国民医療費の49%(保険料分)を構成する
高齢者医療制度による保険者間の資金移動
高齢者の医療費は各保険者単独では支えられないため、全国民で支える仕組み(高齢者医療制度)がある:
- 保険者によっては、集めた保険料の半分以上を自分の加入者以外の医療費に拠出
- すなわち「加入者から集めたお金の半分以上を、自分の保険に加入していない人の医療費に使っている」ケースも存在
医療の5プレイヤー
| プレイヤー | 役割 |
|---|---|
| 受益者 | 患者・将来の患者(全国民) |
| 支払者(保険者) | 健保・国保等、約3,000の保険者 |
| 提供者 | 医師・医療専門職・医療機関 |
| 開発者 | 医療機器・薬の研究開発者 |
| 政府 | ルール設定・調整(政治家・中央省庁・自治体) |
課題
- 3,000通りの保険料設定による非効率
- 高齢者医療費の増大が全保険者に波及
- 保険料の継続的値上げ(2009年以降20%超)
- 医療費財源の実態(国民負担87%)が可視化されていない