失敗の科学

- 著者: マシュー・サイド
- ASIN: B01MU364ID
- Kindle リンク: kindle://book?action=open&asin=B01MU364ID
- Amazon: https://www.amazon.com/dp/B01MU364ID
Amazon.co.jp 限定版について
同一 ASIN (B01MU364ID) の Amazon.co.jp 限定版が存在する。タイトルは「【Amazon.co.jp 限定】失敗の科学(特典: マシューサイド×竹下隆一郎 対談PDF データ配信)」。ハイライト内容は通常版と同一(8件)。特典としてマシュー・サイド × 竹下隆一郎 対談 PDF が付属。
概要
失敗から学べる組織と学べない組織の違いを科学的に解き明かす書籍。著者マシュー・サイドは元卓球選手・ジャーナリスト。航空業界・医療業界・スポーツ・ビジネスを横断する豊富な事例から「失敗を成長に転換するシステム」の設計を論じる。
核心メッセージは「注目すべきは失敗そのものではなく、失敗に対する姿勢だ」という一点に集約される。
主要ハイライト
クローズド・ループ vs オープン・ループ
「クローズド・ループ」とは、失敗や欠陥にかかわる情報が放置されたり曲解されたりして、進歩につながらない現象や状態を指す。逆に「オープン・ループ」では、失敗は適切に対処され、学習の機会や進化がもたらされる。
失敗に対する姿勢
注目すべきは失敗そのものではなく、失敗に対する「姿勢」だ。
PACE(航空安全のコミュニケーションプロトコル)
その際にヒントとなるのが「PACE」だ。これは各手順の頭文字で、それぞれ「Probe(確認・探求)」「Alert(注意喚起)」「Challenge(挑戦)」「Emergency(緊急事態)」を指す。一方、権威的立場にある機長は、部下の主張に耳を傾けることを学び、明確な指示を出す技術も磨く。
- PACE(航空安全プロトコル) を参照
ノーブレームカルチャーと報告文化
同じミスを二度と犯さないように、この報告が必要なんです。『私に問題があるかもしれないから、直してほしい』と言える状況がなければいけないんです。
- 罪を問わない報告文化(心理的安全性 に直結)
累積淘汰(累積的選択)
こうした適応の積み重ねは「累積淘汰(累積的選択)」と呼ばれるメカニズムだ。イギリスの著名な進化生物学者リチャード・ドーキンスは、名著『盲目の時計職人』の中で、この累積淘汰に関する興味深い説を紹介し、魅力的な問いを投げかけている。
- 累積淘汰(累積的選択) を参照
トップダウン × ボトムアップの混合
いわば数学者的トップダウン方式と生物学者的ボトムアップ方式の混合だ。「信念を貫く勇気」と、「進んで自分を試して成長し続けようとする謙虚さ」とを兼ね備えなければならない。
講釈の誤り(後知恵バイアス)
我々は知らず知らずのうちに、目に見えるものを特定のパターンに当てはめて考え、そこにあとからもっともらしい解釈を付けて満足してしまう。おかげで同じひとつの出来事に対して完全に逆の説明をしていても、自分ではその矛盾に気づきさえしない。
ダニエル・カーネマンの指摘(講釈の誤り)
我々は自分の周りで起こる出来事に絶えず意味を見出そうとするため、そこから必然的に講釈の誤りが生まれる。人がもっともらしいと感じる説はシンプルだ。抽象的ではなく具体的で、偶然よりも誰かの才能・愚かさ・意図などが大きな役割を担う。起こらなかった無数の物事より、ほんの2、3の目を引く現象に目を奪われてしまう。
- ダニエル・カーネマン 言及。講釈の誤り(後知恵バイアス) を参照
関連概念
関連エンティティ
- マシュー・サイド — 著者
- リチャード・ドーキンス — 『盲目の時計職人』著者として言及
- ダニエル・カーネマン — 「講釈の誤り」論として引用