文章の6つの型(国語読解)

辻 孝宗が「一度読んだら絶対に忘れない国語の教科書」で提唱した文章構造の分類フレームワーク。文章を「型」として認識することで、書き手の意図や全体像を素早くつかむための読み方が定まる。

1つの作品に必ずしも1つの型が対応するわけではない。作品全体の型もあれば、段落・場面単位で複数の型が混在することもある。

6つの型

1. 同格型

  • 構造: 主張 → 理由・説明 → 同じ主張の繰り返し
  • 特徴: 「主張が一貫している文章」。最初から最後まで同じ話をすることで読み手に強調する。
  • 読み方: 最初と最後だけ読めば書き手の一番伝えたいことがつかめる。中身を全部読む必要がない。

2. 質問型

  • 構造: 問い → 答え
  • 特徴: 文章の冒頭に「問い」を立て、文中でその答えを示す。
  • 読み方: 答えに該当する文を探す。答えを先に把握することで全体像を素早くつかめる。

3. 対比型

  • 構造: 2つの対立する意見・立場を対置する
  • 特徴: 最初に提示された2つの対立が最後に決着する(例外あり)。
  • 読み方: 2つの軸を整理し、どちらが書き手の立場かを見極める。

4. 変化型

  • 構造: 変化前 → 変化理由 → 変化後
  • 特徴: 「〜化」という言葉がキーワードとして現れる場合が多い。変化は1工程では説明できない。
  • 読み方: 3つの要素(変化前・変化理由・変化後)を正しく整理する。
  • 派生: ギャップ型 — 変化前と変化後の間の隔たり(ギャップ)を特に強調する文章。

5. 葛藤型

  • 構造: 相反する2つの考え方の中での葛藤・迷い
  • 特徴: 内的な対立や逡巡が描かれる。対比型が2つの立場を外側から対置するのに対し、葛藤型は主体の内面の揺れが軸。

6. 説話型

  • 構造: 物語・寓話などを通じて「隠されたメッセージ」を伝える
  • 特徴: 表面上のストーリーの背後にある本質的なメッセージを読み取ることが求められる。
  • 読み方: まず「隠されたメッセージ」を意識しながら読む。

型を使った読み方の戦略

読み方の戦略
同格型最初と最後だけ読む
質問型答えを先に把握する
対比型2対立の決着を予測する
変化型変化前・変化理由・変化後の3要素を整理
葛藤型相反する2つの考えを整理する
説話型隠されたメッセージを探す

関連概念

関連エンティティ

ソース