ケトジェニックダイエット
糖質摂取を極端に制限し、脂肪をエネルギー源とする代謝状態(ケトーシス)に体を誘導するダイエット・食事法。肝臓が脂肪からケトン体を生成し、脳・筋肉など全身のエネルギー源として機能する。
マクロ比率(山本義徳 推奨)
| 栄養素 | カロリー比 |
|---|---|
| 脂肪 | 60% |
| タンパク質 | 30% |
| 糖質 | 10%以下 |
主食を完全に抜き、野菜・調味料などから自然に摂れる分が約10%に相当する。
緩い糖質制限 vs ケトジェニック
| 項目 | 緩い糖質制限 | ケトジェニック |
|---|---|---|
| 糖質比率 | 約30%(150 g/日・2000 kcal時) | 10%以下 |
| タンパク質量 | 体重×2.2〜2.3 g より増やす | 体重×2.2〜2.3 g(トレーニング有) |
| 脂肪源 | オリーブオイル・青魚・ナッツ類 | 上記 + MCT オイル |
| エネルギー | 糖質+脂肪混在 | 主にケトン体 |
糖質摂取タイミングの最適化
- 朝食・昼食は糖質をゼロに近づけ、夕食に集中して摂取するほうが効果的
- 夕食に炭水化物を集中させた研究では:
- 体重減量幅が分散摂取より大きい
- 善玉コレステロール上昇・悪玉低下
- 炎症指標(CRP・TNF-α・IL-6)低下
- レプチン増加 → 食欲抑制効果
- 18:00 食事 vs 10:00 食事の比較で、夕方摂取のほうが脂肪酸酸化が亢進
ケトーシス移行プロトコル
ローカーボへの切り替え時(1〜2日間)に推奨されるサプリメント:
- αリポ酸:900 mg/日(食後300 mg × 3回)
- アルギニン:9 g/日(食後3 g × 3回)
- ケルセチン:1,500 mg/日(食後500 mg × 3回)
- EPA+DHA:2,000 mg以上/日
- バナバ茶:毎食時
- シナモン:小匙1杯 × 2回/日
- BCAA(ロイシン含む):20 g/日
カフェインによる補助:体重1 kg あたり2.5〜5 mg のカフェインで、炭水化物含む食事でもケトン体・遊離脂肪酸レベルを高水準維持できる。コーヒー + MCT オイル + カフェイン錠剤の組み合わせでケトーシス誘導が容易になる。
MCT の重要性
MCT(中鎖脂肪酸) はケトジェニックの強力な補助ツール:
- 長鎖脂肪酸より4倍速く酸化
- ケトン体生成量が10倍
- DIT(食事誘発性熱産生)も優位に高い
運動パフォーマンスへの影響
- 持久力は改善:5研究のレビューで低糖質食による乳酸減少・脂肪燃焼維持が確認
- 最大パワーは低下:高強度・瞬発系には不利
- カーボローディング非対応:ケトジェニック後に試合前の糖質補給を行っても、解糖系酵素活性が低下しているためパフォーマンス向上につながらない
関連概念
参照ソース
- 脂肪酸とケトン体 ~糖質制限ダイエットの科学 — 山本義徳(山本義徳 業績集 4)