サクセッションプラン(Succession Plan)= 次期経営人材(CEO・経営役員・事業責任者など)を計画的に発掘・育成・選抜する仕組み。日本企業の多くが導入しているが、「リストを作って終わり」の形骸化が課題。
中核概念
実効性の3要素
- 発掘(Identification): 候補者プールの設計と継続的な発見
- 育成(Development): 経営戦略に連動した「選抜型育成」プログラム
- 選抜(Selection): アサインメント(実戦投入)と最終選定
「絵に描いた餅」になる典型パターン
- リスト作成だけで終わる: 候補者リストの維持に終始し、育成プログラムに接続されない
- アサインメントが伴わない: 経営戦略との連動が弱く、候補者が実戦経験を積めない
- 選抜基準が不明瞭: 何をもって次期リーダーと判断するか曖昧、現職役員の感覚に依存
- 「育成計画と実行計画の断絶」: 候補者・力・手段の接続が描けず、研修だけで完結
- 経営と人事の連携不足: 経営戦略の変化に伴う「次に必要なリーダー像」の更新が遅れる
実効性のための設計思想(テルモ流・サクセッションプラン設計思想(HRエグゼクティブフォーラム2026 Summer))
テルモ流の核心
経営戦略連動の「アサインメント」と「選抜型育成」を組み合わせ、実効性を担保する。次世代リーダーが「自律的に育つ土壌」を組織として設計する視点が前段にある。
- 経営戦略から「次に必要なリーダー像」を逆算
- 候補者にチャレンジングなアサインメント(経験学習機会)を意図的に与える
- 選抜型育成プログラムで「経営視点」を体系的に育てる
- 人材リスト × 育成計画 × 配置計画 を一体運用
AI活用との接続
タレントマネジメント領域でAI活用が前提化しつつあり、サクセッションプランも例外ではない:
- データ分析の高速化: 候補者プールのスキル・行動・実績データを横断分析
- シミュレーション: 配置・育成の組み合わせシナリオを可視化
- 人事は「人との対話」に時間を充てる: AI活用で施策検討のスピードを高める
関連トレンド・調査
- タナベ調査(2026): 強化したい育成テーマ第1位は「次世代リーダー育成」34.3%(次世代リーダー育成 34.3%の企業が強化したい育成テーマ(タナベコンサルティング))
- HRエグゼクティブフォーラム2026 Summer: テルモ・伊丹敬之氏・藤間美樹氏・AI活用戦略人事をテーマに次世代リーダー育成特化(2026-07-16)