進行感(識学)
安藤 広大(識学)が提唱する概念。「組織が前に進んでいる」という感覚のことで、組織のエネルギーの唯一の源泉と位置づけられる。
「進行感」というのは、人間同士の「自然な状態」では発生しません。社会を形成していき、組織が前進する中で生じるものです。そして、組織のエネルギーの源は、この進行感しかないのです。
定義と特徴
- 自然発生しない: 放っておくと生まれない。意図的な設計が必要
- 組織的なもの: 個人の達成感とは異なる。「他者と共に大きなことを成し遂げる」体験から生じる
- エネルギー源: モチベーション・やる気の根源ではなく、「組織としての前進」そのものがエネルギー
仕組み化の5ステップにおける位置づけ
安藤 広大 の仕組み化5ステップの最終フェーズ(Step 5):
| ステップ | テーマ |
|---|---|
| Step 1 | 責任と権限 |
| Step 2 | 危機感 |
| Step 3 | 比較と平等 |
| Step 4 | 企業理念 |
| Step 5 | 進行感 ← ここ |
進行感は個人の成長(Step 1〜4)を経た後に、組織全体として「前進」を実感する最終段階。
個人の限界と組織の力
個人の力で、行けるとこまで行ける。でも、やがて頭打ちになる。その事実に、人の上に立つ人は、いち早く気づき、手を打つべきなのです。
個人の限界を認識し、組織の力(進行感)へと転換することが「人の上に立ち続ける」ための本質。
「かけがえのない歯車」論
「かけがえのない歯車」になりましょう。たとえ歯車であっても、「なくなったら困る歯車」だとまわりが感じてくれるのであれば、それで十分です。
プレーヤーも、マネジャーも、組織のトップも——それぞれが重要な部品(歯車)として機能することで、組織(機械)は大きな動きができる。この相互依存関係が進行感の基盤。
エンゲージメントとの関係
進行感はエンゲージメント(従業員)と近接する概念だが、識学の文脈では「感情・心理的な熱意」ではなく「組織として実際に前進している状態」を重視する点が異なる。
関連
- 属人化と仕組み化
- 安藤 広大
- 識学
- エンゲージメント(従業員) — 近接する概念だが設計思想が異なる
- 心理的安全性 — 進行感が生まれるための環境条件の一つ
- とにかく仕組み化――人の上に立ち続けるための思考法