NPV(正味現在価値)
概要
**NPV(Net Present Value、正味現在価値)**は、投資プロジェクトが生み出す将来キャッシュフローをすべて現在価値に割り引いて合計し、初期投資額を差し引いた値。
プロジェクトが創出する価値の絶対額を示す投資評価指標。
計算式
NPV = -初期投資額 + CF1/(1+r)^1 + CF2/(1+r)^2 + ... + CFn/(1+r)^n
- CF: 各期のキャッシュフロー
- r: 割引率(通常はWACC(加重平均資本コスト))
- n: 期間
投資判断のルール
| NPVの値 | 判断 |
|---|---|
| NPV > 0 | 投資実行(価値がコストを上回る) |
| NPV = 0 | 中立(ちょうど調達コストに見合う) |
| NPV < 0 | 投資見送り(コストが価値を上回る) |
IRRとの関係
- NPV法: 特定の割引率(WACC)でNPVを計算し、正なら採択
- IRR法: NPVが0になる割引率(IRR)を求め、WACCと比較して判断
IRR(内部収益率)はNPV=0となる割引率として定義される。通常、NPV法とIRR法は同じ投資判断をもたらす。
割引率(WACC)の影響
現在価値・将来価値(時間価値)の原則に従い:
- 割引率が高い → NPVは小さくなる(同じキャッシュフローでも価値が低く評価される)
- 割引率が低い → NPVは大きくなる
関連概念
- 現在価値・将来価値(時間価値) — NPV計算の基礎
- IRR(内部収益率) — NPV=0になる割引率
- WACC(加重平均資本コスト) — NPV計算に使う割引率
- CAPM(資本資産価格モデル) — WACCの株主資本コスト部分を算出
関連ソース
- ざっくり分かるファイナンス~経営センスを磨くための財務~(石野 雄一)