ストレス応答(トレーニング)
筋肥大のメカニズムを説明する理論。従来の「超回復」理論(筋肉が破壊→修復→超回復で大きくなる)に代わり、ストレス応答(身体がストレスに適応するプロセス)が真のメカニズムであると山本義徳が主張する枠組み。
超回復理論との違い
| 比較軸 | 超回復理論 | ストレス応答理論 |
|---|---|---|
| メカニズム | 筋肉破壊→修復→超回復 | ストレス→適応(mTORC1活性化・ミオスタチン減少) |
| 日本での普及 | 広く普及(ただし科学的根拠に乏しい) | 科学的根拠あり |
| 示唆する行動 | 超回復タイミングを狙う | 最低限の刺激を継続的に与える |
適応の3段階(汎適応症候群 GAS)
ハンス・セリエの「汎適応症候群」をトレーニングに適用した枠組み:
- 警告反応期
- ショック相:筋肉痛が起こる(トレーニング直後〜数日)
- 抗ショック相:筋肉痛が消える(数日後)
- 抵抗期:筋肉が発達してくる段階
- 疲弊期:ハードにやり過ぎてオーバートレーニングになる段階
分子メカニズム
- mTORC1(mTOR Complex 1)の活性化:タンパク質合成を促進するキナーゼ複合体
- ミオスタチンの減少:筋肉の成長を抑制するタンパク質。トレーニングにより減少し、筋肥大が促進される
実践的含意
- 「発達のための最低限の刺激」を与えれば良い → やり過ぎは逆効果
- 疲弊期(オーバートレーニング)に陥らない頻度・ボリューム設計が重要
- 筋肉痛の有無は発達指標ではない