ウェイトトレーニング追い込みテクニック
ウェイトトレーニングで筋肥大・筋力を最大化するために、通常のセット法の限界を超えて筋肉に刺激を与えるための各種手法の総称。山本義徳が「ウェイトトレーニングのテクニック(業績集9)」で体系化している。
刺激の2種類
| 種類 | メカニズム | 代表テクニック |
|---|---|---|
| 物理的刺激 | 高重量による機械的張力(特にネガティブ・ストレッチ) | ネガティブ、フォーストレップス、レストポーズ、クラスター |
| 化学的刺激 | 疲労物質蓄積・代謝ストレス・成長ホルモン分泌促進 | バーンズ、スロー&ノンロック、100レップス |
山本義徳は「物理的刺激と化学的刺激は別々の日に行い、それぞれ新鮮な刺激にする」ことを推奨する。
テクニック一覧
ストリクト&チーティング系
- ストリクト: 反動なし正確フォームの基本形。これを基準にすべてのテクニックが展開される
- チーティング: スティッキング・ポイントを乗り越えるための反動利用。過度な使用は対象筋への刺激を逃す
- スティッキング・ポイント: ストリクトで最もきつくなる部分。フォーストレップスではここのみ補助するのが正しい
エキセントリック(ネガティブ)活用系
- ネガティブトレーニング: ポジティブフェイラー後にチーティングで持ち上げ、ネガティブをゆっくりコントロール。詳細: 筋収縮様式(コンセントリック・エキセントリック・アイソメトリック)
- ネガティブオンリー(ピュアネガティブ): ネガティブ局面のみで負荷をかける
- フォーストレップス: 補助者がスティッキング・ポイントのみヘルプ。神経系疲労が大きく多用非推奨
インターバル活用系
- レストポーズ法: 90%1RM × 短セット + 20秒インターバルを繰り返す。高重量・多モーターユニット動員・短時間が特長
- クラスタートレーニング: 85%1RM × 余裕残し少レップス + 5〜10秒超短インターバル。瞬発力・パワー向上に有効
可動域操作系
- パーシャルレップス: 部分的可動域で高重量。神経系適応のみで筋肥大効果は限定的(長期使用は非推奨)
- ワン・アンド・ア・ハーフ: フルレンジ1回+ハーフレンジ1回を交互。物理的刺激のネガティブ+ストレッチを確保
- 21カール: バーベルカールを「ボトム〜90度」「90度〜トップ」「フルレンジ」各7回に分割
- バーンズ: フェイラー後の極小可動域でリズミカルに動かし焼けつき感(化学的ストレス)を引き出す
化学的ストレス特化系
- スロー&ノンロック: 軽重量・4〜5秒テンポ・ロックアウト禁止。20〜25レップスで安全に化学的ストレス付加。成長ホルモン分泌促進。子供・高齢者にも応用可
- 100レップス法: 20〜25回ギリギリの重量で5秒休みを挟みながら合計100レップス達成。単関節運動推奨
セット構成法
- ドロップセット: 重量を段階的に落として継続。山本義徳は「物理・化学どちらも中途半端」として非推奨
- 山本スペシャル: 85〜90%1RM → 30%1RM × 20回 → 60%1RM → 30%1RM × 20回。速筋回復 × 遅筋刺激の同時活用
- スーパーセット法: 2種目連続(同一部位=コンパウンドセット、拮抗筋=スーパーセット)。トライセット・ジャイアントセットへ発展
- GVT(ジャーマンボリュームトレーニング): 60%1RM × 10回 × 10セット。ドイツウェイトリフティングチーム由来
- POF(Positions of Flexion): ミッドレンジ→ストレッチ→コントラクトの3種目順で全可動域を刺激
出典
- 山本義徳-ウェイトトレーニングのテクニック(山本義徳 業績集9)